こんにちは。おとFITNESS運営者の「OTOWA」です。
普段のトレーニングで、同じ種目のセット間の休憩時間は、「1分」や「2分」と決めて意識していても、種目を変える際の「種目間インターバル」については、どれくらい休めばいいのか迷うことはありませんか?
「前の種目で疲れたから、とりあえず息が整うまで休もう」
「ジムが混んでるから、急いで次のマシンを取らなきゃ!」
こんな風に、なんとなくの感覚や、その場の状況任せにしている方が非常に多いのが現状です。
実は、ある種目から次の種目に移るまでの時間を適切に管理することは、筋肥大やダイエットの効果を最大化するために、セット間の休憩と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なんです。
本記事では、多くのトレーニーが抱える「種目間の休憩に何するべきか」という疑問や、目的に合わせた最適な時間の目安、合わせてインターバル中のジムでのマナーについて、パーソナルトレーナーである私自身の経験も踏まえて分かりやすく解説します。
- 目的別の最適な種目間インターバルの目安について
- セット間休憩と種目間休憩の違いについて
- 休憩中の効果的な過ごし方によってトレーニングの質を高める方法
- ジムで重要なマナーについて
筋トレの種目間インターバルは何分?

トレーニングの効果を最大限に引き出すためには、扱う重量や回数といった「目に見える数字」だけでなく、「休憩時間」の管理も欠かせません。
特に種目が変わるタイミングは、体だけでなく脳や神経も切り替える重要なポイントです。
ここでは、種目を移動する際の適切なインターバルについて、目的別の具体的な目安やその理由について、詳しく解説していきます。
種目間の休憩は何分が最適?
結論から言うと、種目間のインターバルに「全人類共通の正解」はありませんが、トレーニングの目的によって明確な推奨基準は存在します。
そして、一般的に覚えておいていただきたいのは、種目間の休憩は、同一種目のセット間の休憩よりも少し長めに取るべきだということです。
例えば、ベンチプレスのセット間を2分で回している人でも、ベンチプレスからダンベルフライへ移行する際には、3分から場合によっては5分程度の時間が必要になることがあります。
これはなぜでしょうか?
最大の理由は、種目間インターバルには、単に筋肉を休ませる生理的な休息だけでなく、器具の片付けやプレートの戻し作業、次のマシンの確保とセッティング、そして移動といった「物理的な作業時間」が含まれるからです。
多くのトレーニーが陥りがちなミスとして、この「作業時間」を休憩時間に含めてカウントしてしまうことが挙げられます。
例えば「インターバルは2分」と決めていて、片付けと移動に1分30秒かかったとします。
そこで「よし、2分経ったから次!」と始めてしまうと、実質的な身体の休息時間はわずか30秒しか取れていないことになります。
これでは、心拍数は下がらず、エネルギーも回復していないため、次の種目のパフォーマンスが劇的に低下してしまいます。
ですので、種目間のインターバルを考える際は、「純粋に休んでいる時間」+「移動や準備にかかる時間」の合計で考える必要があります。
「生理的な回復(2〜3分)」+「次の種目の準備(移動・セッティングで1〜2分)」= トータルで3〜5分程度
※これはあくまで目安ですが、焦って次に行くよりも、準備万端で挑む方がトータルの質は高まります。
セット間と種目間の違いを正しく理解する

「セット間インターバル」と「種目間インターバル」は、似ているようで、その役割や体内で起きている反応が大きく異なります。
この違いを理解していないと、トレーニング後半で急激にバテてしまったり、思わぬ体調不良を招いたりする可能性があります。
セット間の休憩は、主に局所的な筋肉の疲労回復(ATP-CP系の再合成)や、荒くなった呼吸を整えることが主目的です。
同じ動きを繰り返すため、フォームの確認などは微調整で済みます。
一方で、種目間インターバルには以下の複雑な要素が加わります。
- ロジスティクス(物理的移動): プレートをラックに戻す、ダンベルを元の位置に返す、次のマシンのシート高さを調整する、セーフティバーを設定するなど、肉体労働に近い作業が発生します。
- メンタルセットアップ(精神的切り替え): 例えば「押す種目(プレス)」から「引く種目(プル)」に変わる場合、意識すべき筋肉や力の入れ方が180度変わります。脳内のスイッチを切り替える時間が必要です。
- ヘモダイナミクス(血流の再配分): これが最も重要です。例えばスクワット(下半身)の直後にベンチプレス(上半身)へ移る場合、脚に溜まっていた大量の血液を、心臓を経由して上半身へ送り込む必要があります。
特にこの「血流の再配分」を無視して、スクワット終了直後に急いでベンチプレス台に寝転がると、脳への血流が一時的に不足し、立ちくらみやめまい(起立性低血圧のような症状)を引き起こすリスクがあります。
種目間インターバルは、こうした体内の劇的な変化に対応するために、多少長めでもいいのです。
筋肥大を目指す場合の最適なインターバルは?
ボディメイクや筋肥大を目的としている場合、種目間のインターバルは2分〜3分程度、移動や準備を含めればそれ以上取ることが推奨されます。
かつてフィットネス界では、「成長ホルモンの分泌を促すために、インターバルは1分以内で短く設定し、筋肉を追い込むべきだ」という説(ホルモン仮説)が主流だった時期がありました。
私自身も初心者の頃は、時計を睨みながら60秒で次の種目に飛びついていました。
しかし、近年のスポーツ科学の研究により、この常識は大きく覆されつつあります。
最新の科学的知見では、トレーニング直後の一過性なホルモン分泌よりも、「総負荷量(トレーニングボリューム=重量×回数×セット数)」をどれだけ高められるかが、筋肥大にとって最も重要なファクターであるという考え方が有力です。
もし、種目間の休憩を短くしすぎて、疲労が残ったまま次の種目を開始したらどうなるでしょうか?
本来なら80kgで10回できるはずのベンチプレスが、息切れのせいで80kgで6回しかできなかったり、フォームが崩れてターゲット部位に効かせられなかったりします。
これではトータルのボリュームが低下し、結果として筋肉への刺激が弱くなってしまいます。

実際に、インターバルを長く取ったグループの方が、短く取ったグループよりも筋肥大の効果が高かったという研究報告も存在します。
例えば、ブラッド・シェーンフェルド博士らの研究によれば、セット間の休息を1分と3分で比較した場合、3分休んだグループの方が筋力および筋肥大の向上が見られたと報告されています。
特に、前の種目で全身を使うようなコンパウンド種目(スクワット、デッドリフト、ベントオーバーロウなど)を行った後は、全身のエネルギーが枯渇しています。
息が整い、心拍数が落ち着き、次の種目で「全力を出し切れる」と感じるまで、十分に休むことが筋肥大への近道です。
ですので、「サボっている」のではなく、「次の質を高めるために充電している」という意識を持ちましょう。
筋力アップやダイエット目的の休憩時間は?
トレーニングの目的が「筋肉を大きくすること」ではなく、「扱える重量を伸ばすこと(筋力向上)」や「脂肪を燃やすこと(ダイエット)」である場合、推奨されるインターバル時間は大きく変わります。

筋力増強(パワーアップ)の場合
「ベンチプレス100kgを挙げたい!」といった最大筋力(1RM)の向上を目指す場合、種目間インターバルは3分〜5分以上必要になることも珍しくありません。
なぜなら、高重量を挙げるために必要なのは、筋肉のエネルギーだけでなく、脳から筋肉へ指令を送る「神経系(CNS)」のパワーだからです。
神経系の疲労は、筋肉の局所的な疲れよりも回復に時間がかかります。
息切れが治まっていても、神経系が回復していない状態で高重量種目を連続させると、力が出ないだけでなく、バランスを崩して大怪我につながる危険性があります。
ビッグ3(スクワット・ベンチ・デッドリフト)を同じ日にやるようなハードな日は、種目間に5分以上の完全休息を入れても全く問題ありません。
ダイエット・持久力アップの場合
一方で、脂肪燃焼や心肺機能の向上(スタミナアップ)を狙うなら、あえて不完全回復の状態で次へ進むのも、一つの有効な戦略です。
インターバルの目安は1分〜1分半程度です。
心拍数をある程度高く保ったまま、短い休憩で次の種目へ移行することで、トレーニング中の消費カロリーを稼ぐだけでなく、運動後の過剰酸素消費(EPOC)による代謝アップ効果も期待できます。
ただし、これはフォームが崩れない範囲で行うことが前提です。
| 目的 | 推奨種目間インターバル(目安) | 重視するポイント |
|---|---|---|
| 筋力・パワー | 3分 〜 5分以上 | 神経系の完全回復・安全確保・最大出力の発揮 |
| 筋肥大 | 2分 〜 3分 | ボリューム維持・準備完了・代謝ストレスの管理 |
| ダイエット | 1分 〜 1分半 | 心拍数維持・代謝アップ・時間あたりの運動量 |
インターバルが短いことによる弊害は?
「仕事が忙しいから1時間で終わらせたい」「ダラダラやると集中力が切れる」という理由で、時短トレーニングを好む方は多いです。
もちろん集中して行うことは素晴らしいですが、必要な休憩まで削ってしまうと、トレーニングが逆効果になるどころか、危険な状態を招くことがあります。
- フォームの崩壊と怪我: 息が上がったままだと、体幹(腹圧)に十分な力が入らず、スクワットやロウイングで腰を痛める原因になります。特に種目移行直後の1セット目は、その種目の感覚を掴む重要なセットなので、万全の状態で入る必要があります。
- 扱える重量の低下(ボリュームダウン): 回復していない状態で始めると、本来持てるはずの重さが持てず、筋肉への刺激が弱まります。「前回より回数が落ちた」と悩んでいる場合、実は筋力が落ちたのではなく、単に休憩不足なだけかもしれません。
- 代謝性アシドーシスによる体調不良: 乳酸などの代謝産物が除去されずに蓄積しすぎると、激しい吐き気や頭痛に襲われることがあります。こうなるとトレーニングを中断せざるを得なくなります。
特に種目を変えた直後の1セット目は、その種目のリズムを作る大切なセットです。
「早く終わらせたい」という焦りは禁物です。
時計を見ることも大切ですが、自分の呼吸や心拍数といった「身体の声」に耳を傾けることの方が、筋トレを怪我なく長く続けるためには重要です。
筋トレの種目間インターバルの効果的な過ごし方

セット間や種目間の休憩時間は、トレーニング全体の時間の半分以上を占めることもあります。
つまり、この「休んでいる時間」をどう過ごすかで、トレーニングの質や効率、さらにはジムライフの快適さが大きく変わってきます。
ここでは、具体的な過ごし方と、ジムという公共の場での、気をつけるべきインターバル中のマナーについて解説します。
休憩中は何をするのがトレーニングに有効?
種目間のインターバルは、単なる「待ち時間」にするのではなく、できれば有効活用したいですよね。
手持ち無沙汰になってスマホを眺めるのではなく、以下のようなルーティンを取り入れることで、トレーニング効果をさらに高めることができます。

1. 記録(ログ)をつける
直前の種目で扱った重量、回数、そして、「もう少し重くてもいけた」「肩に違和感があった」などの主観的な感想(RPE)を、専用アプリやノートに記録します。
人間の記憶は曖昧なので、種目間のうちに記録しておくことが、次回のトレーニングでの重量設定(漸進性過負荷)の鍵となります。
2. 戦略的な水分補給
喉が渇いたと感じてから水分補給をするのでは遅いです。種目が変わるタイミングは、まとまった水分補給の良い機会です。
BCAAやEAAなどのアミノ酸ドリンクを飲んでいる場合は、血中アミノ酸濃度を維持するために、こまめに摂取しましょう。
3. メンタルリハーサル(イメージトレーニング)
次の種目の動きを頭の中でシミュレーションします。
「グリップはこの位置で」「胸を張って」「ボトムで一瞬止める」といった具体的な動作を脳内で再生することで、実際の試技での神経伝達がスムーズになり、成功率が高まることが知られています。
これらを丁寧に行っていれば、推奨される2〜3分の休憩時間は、退屈するどころか「忙しい準備時間」としてあっという間に過ぎてしまうはずです。
インターバル中のスマホ操作とジムマナー

現代のジムにおいて、多くのトレーニーやジム運営者が頭を悩ませているのが、「スマホ休憩」の問題です。
トレーニングの記録をつけるためにスマホを操作すること自体は、何の問題もありません。
しかし、SNSのタイムラインをチェックしたり、動画に見入ったり、メッセージの返信に夢中になってしまうのはNGです。
スマホに集中すると時間の感覚が消失し、気づけば5分、10分と経過してしまう「インターバル延長」が発生しやすくなります。
これはトレーニングの密度(Density)を下げ、交感神経の興奮(戦闘モード)を冷ましてしまいます。
さらに、種目間の移動前や移動後に、マシンのシートに座ったまま長時間のスマホ操作を行うことは、ジムにおける最大のマナー違反の一つとされています。
アクティブリカバリーで疲労回復を促す
インターバル中は、ベンチに座り込んでじっとしているのが一番の休息だと思っていませんか?
実は、完全に静止する(パッシブレスト)よりも、低強度で体を動かし続けている(アクティブレスト)方が、疲労回復が早いというデータがあります。
これを「アクティブリカバリー(動的休息)」と呼びます。

筋肉を軽く動かすことで、「筋ポンプ作用」が働き、血流が促進され、筋肉に蓄積した乳酸などの疲労物質の除去(ウォッシュアウト)がスムーズになるからです。
種目間の移動そのものがアクティブリカバリーになりますが、それに加えて以下のような動きを取り入れてみてください。
- ペーシング: ジム内の邪魔にならないスペースをゆっくり歩き回る。
- シェイク: 使った筋肉(腕や脚)をブラブラと軽く揺する。
- 軽い動的ストレッチ: 次に使う関節を回したり、軽く伸ばしたりする。
特に脚のトレーニング後などは、座り込むと脚に血液が滞留してしまうため、あえて立ち歩くことが、気分の悪化を防ぎ、次のセットへの回復を早める有効な戦略となります。
呼吸を整えて次の種目の準備をする
高強度のセットを終えた直後は、酸素不足を補うために呼吸が激しくなります(肩で息をする状態)。
しかし、次の種目でしっかり力を発揮するためには、乱れた呼吸を整え、コントロールできる状態に戻すことが不可欠です。
おすすめは、「鼻から深く吸って、口から長く細く吐く」深呼吸です。
特に「吐く」時間を長くすることで、リラックス神経である副交感神経が一瞬優位になり、高ぶりすぎた心拍数を落ち着けることができます。
また、これから高重量を扱う前には、大きく息を吸ってお腹を膨らませて固める「腹圧(ブレイシング)」の練習を、軽い負荷や自重で行うのも良いでしょう。
呼吸のコントロールは、メンタルのコントロールに直結します。
このように種目間インターバル中に呼吸を整えることで、冷静かつ闘志に満ちた状態で、次の種目に挑むことができます。
混雑時のマシン占有などマナーに配慮する

ジムは自分だけのプライベート空間ではありません。
特に夕方以降の混雑する時間帯における種目間インターバルの取り方には、細心の配慮が求められます。
ここで注意したいのが、2つの種目を休憩なしで交互に行う「スーパーセット(例:ベンチプレスと懸垂)」や、複数の種目を連続で行う「サーキットトレーニング」です。
これらはトレーニング手法としては優秀ですが、日本の一般的なジム環境では、「2つの器具や場所を同時に占有する」ことになり、トラブルの原因になりやすいです。
- 場所取り禁止: 次の種目に移る際、前の場所にタオルやボトルを置いて「キープ」するのは避けましょう。
- スーパーセットの工夫: 混雑時は、1つのベンチ台やエリアで完結する組み合わせ(例:ダンベルプレスとダンベルロウ)に変更するなどの柔軟性を持ちましょう。
- 譲り合い: インターバルが長くなりそうな場合(例えばトイレに行くなど)は、一度荷物を完全に撤収し、マシンを空けるのがマナーです
「自分も周りも気持ちよくトレーニングできる環境」を作ることも、種目間インターバルの大切な要素です。
配慮ができるトレーニーは、たとえ体格が大きくなくてもカッコよく見えるものです。
まとめ:筋トレの種目間インターバルは?
今回は、意外と見落とされがちな「筋トレの種目間インターバル」について、時間設定から過ごし方、またジムのマナーまで徹底的に解説してきました。
セット間の休憩だけでなく、種目を変える際の「移行時間」もしっかり管理することで、トレーニングの質は確実に向上します。
最後に要点を振り返りましょう。
- 筋肥大が目的なら、焦らず2〜3分以上しっかり休んでボリュームを確保する。
- 筋力向上なら、神経系の回復を待つために3〜5分休む勇気を持つ。
- 種目間インターバルは「休み時間」ではなく「準備時間」。記録や呼吸調整に使う。
- スマホ操作でマシンを占有せず、周囲への配慮を忘れない。
時計の秒針に縛られすぎる必要はないので、ご自身の体調や目的に合わせて、最適なリズムを見つけてみてください。
「しっかり休んで、しっかり追い込む」。
このメリハリこそが、あなたの身体を変える最短のルートになるはずです。
焦らず、マナーを守りながら、着実に理想の体を目指していきましょう!

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