筋トレはベッドの上だと意味ない?メリット、デメリット徹底解説!

ベッドの上での筋トレは意味がないのか?現役トレーナーが教える真実の解説スライド

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こんにちは。おとFITNESS運営者の「OTOWA」です。

仕事や家事に追われる毎日、クタクタになって帰宅した後、わざわざ着替えて、部屋のスペースを空けて、ヨガマットを敷いて……なんて、考えるだけでめんどくさってなりませんか?

そこで考えるのが、ベッドの上でそのままトレーニングすることです。

この方法なら、特に準備もいらないので効率的に感じますが、ベッド上での筋トレは、メリットもあればデメリットも多く存在するのが事実です。

本記事ではそんな「ベッド上での筋トレ」の真実を、現役パーソナルトレーナーが包み隠さずお話しします。

本記事でわかる4つのポイント
  • 「ベッド上の筋トレだと効果がない」と言われる理由について
  • 腰痛や関節痛を引き起こさないために、絶対に避けるべきベッド筋トレNGメニュー
  • ベッド筋トレのメリット、デメリットについて
  • ベッド上のおすすめ体幹トレーニングについて
目次

筋トレはベッドの上だと意味ない?

明るい寝室の白いベッドの上で、スポーツウェアを着た笑顔の日本人女性が座って片足のストレッチをしている様子。

「汗水垂らして頑張ったのに、全然体が変わらない……」なんて悲劇は、絶対に避けたいですよね。

まずは、なぜ専門家やトレーナーたちが口を揃えて、「ベッドの上での筋トレやめておけ」と言うのか、その理由を深掘りしていきましょう。

これを知っているだけで、あなたのトレーニング効率は劇的に変わります。

ベッドでの筋トレ最大のデメリット

私たちが筋肉を鍛えるとき、実は筋肉そのものの力だけでなく、「地面からの反発力」を大いに利用しています。

これを物理学では、「作用・反作用の法則」と呼びます。

例えば、床で腕立て伏せをするとき、手で床を強く押すと、床からも同じ力で押し返されます。

この力が筋肉への負荷(刺激)となって、筋肉を成長させるのです。

しかし、これが柔らかいベッドの上だとどうなるでしょうか?

あなたが一生懸命体を押し上げようとしても、その力はマットレスの「沈み込み」に使われてしまいます。

イメージしてみてください。

ふかふかの砂浜や泥沼の上で全力疾走しようとしても、足が埋まってしまって全然前に進めませんよね?

あれと全く同じ現象が、ベッド筋トレ中に起きているのです。

ベッドの上での筋トレは力がマットレスに吸収されて効率が下がる物理的な仕組みの図解

「回数をこなせばカバーできるでしょ?」と思うかもしれませんが、残念ながらそう単純ではありません。

力が逃げている状態では、筋肉に「限界まで負荷をかける」という、成長に必要なスイッチが入らないのです。

これが、ベッド上でのトレーニングが、「(筋肥大やボディメイクの観点では)意味がない」と断言されてしまう最大の理由です。

腰痛が悪化する?柔らかいマットの危険性

効果が薄いだけならまだ「運動不足解消」として割り切れますが、もっと深刻な問題があります。

それは「怪我のリスク」、特に腰への深刻なダメージです。

私たちの背骨(脊椎)は、自然なS字カーブを描くことで体重を分散し、クッションの役割を果たしています。

しかし、柔らかいマットレスの上で仰向けになると、人体の中で最も重いパーツである「お尻(骨盤)」がズブズブと深く沈み込んでしまいます。

これはいわゆる「ハンモック現象」と呼ばれる状態で、腰が丸まったまま固定されてしまうことを意味します。

柔らかいマットレスで腰が沈み込むハンモック現象と腰椎への負担を示すイラスト

この状態で無理に体を動かすとどうなるでしょうか?

腰が沈んだ状態で運動を行うと、腰椎のクッションである「椎間板」に対して、前側から強い圧力がかかります。

逃げ場を失った椎間板の中身(髄核)は後ろ側へ押し出されようとします。

ここで、もしあなたが隠れ腰痛持ちや、ヘルニア予備軍だった場合、この動作が引き金となって、「グキッ」といく可能性が非常に高いのです。

ベッド上での腹筋運動はやめよう

ベッドの上で行ってはいけないNG筋トレメニュー(上体起こし・足パカ)

「寝る前にベッドで腹筋100回!」

これは昭和のスポ根漫画のような響きですが、現代のトレーニング科学では、その効果は限定的だとされています。

一般的な上体起こし(シットアップ)やクランチを、柔らかいベッドの上で行う場面を想像してください。

上半身を起こそうとした瞬間、支点となるべきお尻や腰がマットレスに沈み込み、土台がグラグラと揺れます。

土台が安定しないと、人間の体は本能的に「他の筋肉」を使ってバランスを取ろうとします。

本来なら腹直筋(お腹の真ん中の筋肉)を使いたいのに、無意識のうちに以下のような代償動作が起きてしまうのです。

ベッド上での腹筋運動の代償動作
  • 首の力で起きようとする: 翌日、お腹ではなく首や肩が筋肉痛になるパターンです。
  • 腰の筋肉(脊柱起立筋)で反動をつける: 腰を反らせて勢いで起き上がるため、腰椎を痛めます。
  • 股関節の筋肉(腸腰筋)を過剰に使う: 足が浮かないように踏ん張ることで、太ももの前側ばかりが太くなります。

結果として、「お腹は割れないのに、首は痛いし、太ももはパンパン」という悲しい結末が待っています。

このように腹筋運動こそ、カチカチに硬い床の上で行うべき種目の筆頭なのです。

足パカなどの足痩せ運動で起きる股関節トラブル

一時期InstagramやYouTubeで流行した「足パカ」ダイエット。

仰向けになって両足をパカパカと開閉する、一見簡単そうな動きですが、これもベッドの上ではリスクが潜んでいます。

足というパーツは、皆さんが思っている以上に重たい物体です。片足だけで体重の約15〜20%ほどの重さがあります。

両足合わせれば10kg〜20kg近い重量を、空中でコントロールしなければなりません。

ベッドの上でこれを行うと、重い足を動かすたびに体が左右に揺れ、骨盤が安定しません。

すると、股関節のソケット(受け皿)の中で骨頭がスムーズに回転できず、ガツガツと衝突(インピンジメント)を起こしたり、靭帯が無理に引き伸ばされたりします。

もし足パカをしていて、「コキッ」「パキッ」と股関節から音が鳴るなら、それは関節が悲鳴を上げているサインです。

ベッドの沈み込みが原因で、フォームが崩れている可能性が高いので、即刻中止し、床の上で行うようにしましょう。

不安定な足場や揺れる場所での筋トレについて

ここまで「怪我のリスク」について話しましたが、最後にもう一つ、「ベッド上の筋トレでは筋肉がつかない理由」として重要な神経系メカニズムについて触れておきます。

人間の脳には、体を守るための「安全装置(リミッター)」が備わっています。

不安定な足場や揺れる場所で重い物を持とうとすると、脳は「おっと、ここで本気を出すとバランスを崩して転倒するぞ!」と判断し、筋肉への命令を自動的に弱めてしまうのです。

これを専門用語で、「神経原性抑制」などと呼びますが、要するに「脳がブレーキをかけている状態」です。

不安定なベッドの上では脳が筋肉にブレーキをかける神経原性抑制のメカニズム
  • 安定した床: 脳が「安全だ」と判断し、筋肉のリミッターを解除(100%の力を出せる)。
  • 揺れるベッド: 脳が「危険だ」と判断し、出力を60%程度に制限。

筋トレの基本原理の一つに、「過負荷の原則(オーバーロード)」というものがあります。

日常生活以上の負荷をかけないと、筋肉は成長しないというルールです。

しかし、脳がブレーキをかけている状態では、そもそも過負荷をかけること自体が物理的に不可能です。

つまり、あなたがどれだけ気合を入れて不安定なベッドの上で頑張っても、体の内側では、「安全運転モード」が作動しており、筋肉を大きくするためのスイッチは押されていないのです。

これが、「ベッドの上での筋トレは(ボディメイクとしては)意味がない」と言われる科学的な正体です。

筋トレはベッドの上だと意味ない?目的によっては有効的!

日差しが差し込む寝室のベッドの上で、トレーニングウェアを着た日本人女性がヒップリフトの筋トレをしている様子

ここまで読んで、「やっぱりベッドで運動なんてしちゃダメなんだ…」と落ち込んでしまった方もいるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。ベッド上での筋トレは、目的によっては有効的な場合もあります。

確かに「筋肥大」や「本格的なボディメイク」には、ベッド筋トレは不向きですが、目的を変えれば、ベッドは素晴らしいフィットネス空間に変わります。

ここからは、どんな人になら「ベッド筋トレは意味がある」のか、ポジティブな側面を見ていきましょう。

寝る前の運動習慣がダイエットに繋がる理由

ダイエットにおいて、最も難しく、そして最も重要なことは何だと思いますか?

きついスクワット?食事制限?いいえ、違います。

答えは、「継続すること」です。

どんなに科学的に正しい「床での高負荷トレーニング」も、3日で辞めてしまえば効果はゼロです。

逆に、効率が悪いと言われる「ベッド上の低負荷運動」でも、1年続ければ体は確実に変わります。

ベッド筋トレ最大のメリットは、手軽に行えるゆえに継続しやすいという点でしょう。

ベッド筋トレのメリット
  • 着替える必要なし(パジャマでOK)
  • 準備する必要なし(寝転がるだけ)
  • 移動する必要なし(すでにそこにいる)

ベッド上の運動は、人間が行動を起こすためのハードルが極限まで低いのです。「やる気が出ない日は、とりあえずベッドで足首だけ回そう」といった低い目標設定が、結果として「運動習慣の定着」を生み出します。

このように、「ベッド筋トレは意味がない」と切り捨てる前に、「続けられる」という価値を再評価してみてください。

運動嫌いな人にとって、継続できること以上のメリットはありません。

ベッド上でおすすめの体幹トレーニングメニューは?

ベッドの上でも安全に行えるおすすめの静的トレーニングメニュー(ドローイン・ヒップリフト)

では、具体的にどんな運動ならベッドの上でも安全で、かつ効果的なのでしょうか?

ポイントは、「動きが少ない(静的)」かつ「インナーマッスルを狙う」種目を選ぶことです。

ダイナミックに動くのではなく、じっくりと体の内側を使うメニューなら、マットレスの不安定さがむしろ良いスパイスになります。

種目名 やり方と効果のポイント
ドローイン
(腹式呼吸)
【やり方】
1. 仰向けになり膝を立てる。
2. 鼻から息を吸ってお腹を膨らませる。
3. 口からゆっくり息を吐きながら、お腹をペチャンコに凹ませる。
4. 凹ませた状態を10〜30秒キープ。

【なぜベッド向き?】
腰がマットレスに密着するため、腰への負担がゼロです。背中の筋肉がリラックスした状態で、腹横筋(天然のコルセット)だけを意識的に動かすことができます。

ヒップリフト
(お尻上げ)
【やり方】
1. 仰向けで膝を90度に曲げる。
2. 足の裏でベッドを踏み込み、お尻を天井へ持ち上げる。
3. 肩から膝までが一直線になる位置で3秒キープ。

【なぜベッド向き?】
足元が少し沈み込むため、バランスを取ろうとして太ももの裏やお尻の筋肉が細かく働きます。ただし、腰を反りすぎないように注意しましょう。

プランク
(※短時間)
【やり方】
うつ伏せになり、肘とつま先だけで体を支えて一直線をキープ。

【注意点】
本来は床推奨ですが、肘が痛くないのがベッドの利点です。ただし、腰が沈みやすいので、通常より短めの「20秒×3セット」程度に留めましょう。

これらのメニューなら、寝る前の5分間で行うことができ、副交感神経を刺激して、睡眠の質を高める効果も期待できます。

リハビリや運動不足解消にもおすすめ

もう一つ、ベッド上運動の重要な役割があります。

それは「ゼロをイチにする」ためのステップとしての役割です。

普段デスクワークばかりで全く動かない人や、高齢の方、あるいは怪我からの回復期にある人にとって、いきなり硬い床でスクワットをするのは、自殺行為に等しい場合があります。

関節が硬く、筋肉が衰えている状態で、いきなり高強度の運動をすれば、体を壊すのは目に見えています。

そんな時、ベッドのクッション性は、関節への衝撃を和らげる「安全マット」の役割を果たしてくれます。

厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」でも、筋力トレーニング(レジスタンス運動)は、筋肉量の維持だけでなく、加齢に伴う様々なリスクを低減させると紹介されています。

レジスタンス運動の広範な効果

筋トレ(レジスタンス運動)は、単に筋肉をつけるだけでなく、骨粗鬆症の予防、2型糖尿病の改善、さらには心血管疾患のリスク低減にも効果があるとされています。たとえベッド上での軽微な運動であっても、何もしないよりは遥かに健康的価値が高いのです。
(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット『レジスタンス運動』)

ベッドの上で足を上げ下げするだけでも、股関節のポンプ作用が働き、全身の血流が良くなります。

「筋トレ」と呼ぶには負荷が足りなくても、「健康体操」としては100点満点です。

自分のレベルに合わせて、恥ずかしがらずにベッド運動から始めてみましょう。

本気ならトレーニングマットへの移行が必要

ここまで読んで、もしあなたが「いや、私はもっと体を引き締めたいんだ!」「腹筋を割りたいし、ヒップアップもしたい!」と強く思ったなら、次のステップに進む時期です。

ベッド上での運動に慣れてくると、必ず「物足りなさ」を感じる日が来ます。

「足元がグラついて力が入りにくいな」「もっと深くしゃがみたいな」と感じたら、それは体がレベルアップした証拠です。

その時こそ、「トレーニングマット」を購入するタイミングです。

失敗しないマット選びの基準

本格的なトレーニングのために推奨される10mm以上の厚手ヨガマットのメリット

「でも、ヨガマットって薄くて痛そう…」と思いますよね。

そこで私が強くおすすめするのは、標準的なヨガマット(6mm)ではなく、厚さ10mm〜15mmの極厚トレーニングマットです。

おすすめヨガマット
  • クッション性: ベッドのように痛くないけれど、沈み込みすぎない絶妙な硬さ。
  • 防音性: マンションやアパートでも、下の階への音を気にせず運動できる。
  • 安定性: 足元がしっかりグリップするので、スクワットや腹筋の効果が逃げない。

このマットを一枚敷くだけで、あなたの部屋は一瞬で、「ジム」に変わります。

ベッドの上で運動するよりも、マットの上で5分動く方が、効果は何倍にも跳ね上がりますので、慣れてきたらトライしてみましょう。

下の記事では、自宅で本格的な筋トレをするために、最低限必要な器具をご案内していますので、よろしければご参考ください。

結論:ベッドの上筋トレは意味ない?

長くなりましたが、結論をまとめましょう。

今回の記事の問いに対する私の答えはこうです。

「ベッド上の筋トレは、ボディビルダーを目指すなら意味はないが、健康で美しい体を目指す第一歩としては、大いに意味がある」

大切なのは、今の自分の目的と、環境の特性を正しくマッチさせることです。

初心者・中級者・腰痛持ちなどタイプ別に見たベッド筋トレの向き不向きチャート

「完璧な環境でしか運動しない」と決めて何もしないより、不完全でも「今、ここで体を動かす」ことの方が、あなたの未来にとっては間違いなくプラスです。

さあ、この記事を読み終わったら、まずはその場で大きく伸びをして、深呼吸をしてみませんか?

それも立派な、ベッドの上でのトレーニングの始まりです。

※本記事の情報は一般的な目安です。腰痛などの持病がある方は、医師や専門家にご相談の上、無理のない範囲で行ってください。

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この記事を書いた人

はじめまして、パーソナルトレーナーのOTOWAです。
当ブログでは、現役トレーナーの視点から、皆さんの運動やダイエット、食事をサポートする情報を発信していきます。

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